はいさい！しまんちゅ工房　店長のあらかきです。７年ぶりに制作を再開した父の作品をご紹介いたします。

こちらの作品名は「伊達」父から見ると若くて凛々しい姿に見えるそうで、この名前をつけましたが見る人によって印象が変わるのもシーサーの特徴です。

父は、新垣瓦工場二代目として幼いころから土をさわってきました。

シーサー制作は４０代から始めるのですが、２２歳から祖父と共に工場で花鉢やレンガ、瓦を製造していました。

また父は町長を務めるなど経歴が面白い人です。ぜひ、こちらで紹介していますのでご覧ください。

■優雅さの極みと質感の至高

陶芸の世界においては稀な存在となる父のシーサーは、非凡な質感と優れた耐久性を兼ね備えています。

その秘密は、厳選された高品質の細目陶土と焼成の工程にあります！

通常、大きい作品には縮小率を考慮して粗目の陶土が使用されますが、父はその常識を打ち破り、細目陶土を選択しました。
この選択により、シーサーは緻密で均一な質感を手に入れ、独特の美しさを放つことができました。
指先で触れる滑らかな感触は、その優雅さと芸術性を象徴しています。

また、大きなサイズのシーサーにおいては、縮小率による焼成のリスクが懸念されます。
それを解決するため、父は焼成時間を通常よりも倍の時間をかけています。

この緻密な焼成工程により、シーサーは強度を増し、長い間ご使用いただけるほどの耐久性を備えています。

父は、書道もやりますので線の入り方にもとてもこだわりがあります。一本、一本精神を集中していれています。

また静かな夜に制作します。

夜は、自己の弱い部分が出るので、それと戦いながら魔除け獅子として制作しています。

若い時は、自分が制作しているのは守り神なのだろうか？また作品自体が魔物じゃないだろうか？といつも自問自答していたようですが、今年７１歳になった父です、その問答は終了したようです。

シーサーに施される、うずまき模様ですが実は獅子としての装飾もそうですが、「うずまき」じたいに魔除けの意味があるそうです。

古代から「うずまき」にはパワーが秘められているようで、さまざまな地域で「うずまき」の模様を魔除けやスピリチュアルとして扱っていたようです。

何処から見ても美しい造形です。
もちろんコチラの作品はすべての工程で父の手が入った完全てびねりのシーサーとなります。

後姿も素晴らしいです！息子の僕がいうと説得力にかけますが、日本一の魔除け獅子だと思います。

政治家としてもそうでしたが、とにかく信念の人で曲がった事が大っ嫌いでしたし、愚痴も聞いた事がありません。

そんな父が制作した獅子ですから特に後姿は多くを語ってくれますね。

沢山の苦難を乗り越えてきた父なので、作品の後姿に父の信念をハッキリと見る事が出来ます。

父は、作品に自分の名前は掘りません。

父の哲学観ですが、元々、獅子として荒ぶる獣が神となるように「白毫」びゃくごうという神としての目覚めを最後の最後にシーサーに宿します。

魔除け獅子という守り神の誕生です。

祖父が運営していた時期に、沖縄県産のシーサーでは伝説の島常賀さんに土を提供していたようです。

父が小さい頃は、オモチャなんてない時代でくちゃ（ジャーガル）で良く遊んでいたそうです。

「土が勝手に動いてく」今そう話す父は、モノ作りの極地に来ていると思います。

父の作品への想いと制作姿勢もぜひ、読んでみてください。

父の作品は、当店での取り扱いのみになります。

こちらで紹介する作品は、全て１点モノになり、注文を受ける時点で完売御礼となります。

また、昨年叙勲をもらった父は今年７１際、モノ作りの最終章に入りました。

これから制作する作品は、当店にとって新垣家にとって全て価値の高いモノになりますので、
父の哲学観をご理解頂きまして、購入頂けましたら嬉しく思います。

サイズ：高さ「最大寸法」約３８�p

　　　：横幅「最大寸法」約２８�p

　　　：奥行「最大寸法」約２３�p

　　　：重量　６．９４キロ

当店は全てのシーサーを守り神として大切にお届け致します。また、毎月、月の終わりにお届けしたシーサーが、平安を守るように妻と神社やお寺で祈念しています。

魔除け獅子「伊達」　作　新垣信一